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2008年12月議会 武井市政一般質問

このページは、2008年12月10日掲載デイリーレポート記事 "ひと仕事終了" の詳細です。

以下、元記事。

何とか無事に、一般質問を終えました。なかなか具体的な成果を手にすることはできませんが、いくつか重要な確認ができたので、よかったのではないかと思います。今日は、1回目の一般質問原稿を掲載します。執行部の答弁要旨と2回目以降の質問は、後日。

2008年12月議会 武井市政一般質問

 2番、武井誠です。

 昨日夕方、NHKテレビで、坂戸市の葉酸のことが報道されていました。何人かの方から取り組みを評価する電話も頂きました。坂戸の未来についてなど、明るい気持ちになることができました。関係者のご努力に敬意を表します。

 さて私は、大きく3項目について執行部に質問いたします。

最初に、2009年度予算編成と財政計画についてであります。

 サブプライムローン問題に端を発した米国の金融危機は世界に波及し、株や証券価格を暴落させ、金融市場の信用収縮を引き起こしました。こうした金融パニックは、実体経済にも大きな影響を与えており、世界からの資金投下によって急速に発展を続けてきたBRICsを含め、世界経済全体が大きく落ち込むことが危惧されています。

 日本は、米国の金融危機の影響が限定的といわれていましたが、世界経済の減速等により外需が減少、内需も原材料価格の高止まりや、家計改善の遅れから低迷し続けており、雇用情勢も厳しさを増しております。内需の中心である消費が長期的に低迷している中で、これまで成長を牽引してきた輸出と民間設備投資もマイナスに転じるなど、主な需要項目は総崩れとなっています。先行きについても、世界的な景気後退から、日本においても実体経済への影響が出始めており、更なる深刻化が懸念されています。

 一方、国税庁の調べによると賃金、労働分配率ともに6年連続で低下しており、第一次石油危機以降、最も低い水準にまで落ち込んでいます。また、失業率も、景気後退とともに4%を超える状況となり、有効求人倍率も9月には0.84倍にまで低下しました。

 このような中で、景気後退を理由とした理不尽なリストラ、派遣切りなど、雇用情勢は深刻化しています。11月28日に発表された示された政府の調査結果では、派遣労働者など非正規雇用労働者の派遣契約の中途解除や雇い止めなどは、全国47都道府県で製造業を中心に477件、30067人となっています。この調査は政府自身が認めているように、調査対象は大企業中心、事例は現時点で確定しているものに限られ、まさに氷山の一角です。

 一方、正社員の長時間労働の現状は改善されず、週の労働時間が60時間以上となる労働者の割合は増加傾向にあります。昨年の就業構造基本統計調査によれば、正規従業員で週60時間以上働く人の割合は、男女あわせ15.6%となっています。中でも20歳台後半から40歳台前半までの層は、週60時間以上働く人の割合が2割を超えており、仕事と生活の調和という観点からは厳しい現実がみてとれます。統計には現れない不払い残業も後を絶ちません。残業代を支払わなかったため、昨年度に労働基準監督署に是正指導を受けた企業は、過去最多の1,728社(前年度比49社増)となり、是正額も最多の272億4,261万円(同じく45億円増)にのぼっています。長時間労働が原因の過労死、過労自殺による労災認定も過去最多になっており、ワーク・ライフ・バランスの実現から程遠い現実となっています。

 一言でいえば、好景気の時の恩恵は大企業から、不景気のつけは弱い立場の労働者、中小企業から、という、格差社会を一層深刻化させる看過しがたい事態が進行していると言わざるをえません。

 坂戸市民もこの大きな流れの中にいます。私個人や社民党の行っております無料法律相談・市民相談に、雇用をめぐる深刻な相談が寄せられています。また、昨日の原島議員の質問への執行部答弁によると、10%前後の市税収入減少も予想されているとのこと。小泉構造改革にはじまる地方への交付金削減も相まって、たいへん厳しい財政状況の中で、来年度の本格的予算編成作業が進行中であると思います。

 私は、予算編成に当たって次のことが重要であると考えます。

 まず、一律の削減ではなく優先順位をしっかりつけること。その際、命に直接かかわるもの、たとえば医療、福祉、子育てなどにかかわる部分を最優先させ、削減しないこと。そして、中長期的な展望、財政健全化への目標を立て、将来とも元気の出る市政の運営を可能にするため次世代の市民に過大な負担を残さない財政運営と計画を打ち出していくことであります。さらに緊急課題といたしまして、世界的な経済危機に対応して、市民生活の安定に向けた緊急雇用対策を具体的に打ち出し、希望のもてる坂戸市創出に全力を挙げて取り組んでいただきたいと考えます。

 よって、質問でありますが、今日の社会経済状況や地方財政を直視したときに、予算編成に向けて、重点予算編成の内容をどのように考えておられるか、お示しください。

 また、緊急雇用対策について、現状をどのように把握しているか、そして市民の雇用機会確保について、どのような取り組みをされ、また、今後どのように取り組んでいくか質問します。

次に、教育行政について質問します。

 このたび中島教育長が就任されました。御承知のとおり、教育長の権限や職責は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第17条等で明らかなように、教育委員会の指揮監督のもとに教育委員会の権限に属するすべての事務をつかさどる権限があります。またこの夏、私たち文教常任委員会メンバーは愛知県犬山市を視察いたし、まさにチャレンジ精神を発揮した教育行政を学んできましたが、その犬山市の教育長も教育行政以外の分野から就任された方でした。今日多くの教育課題を抱えている状況の中、新教育長に期待するところ大であります。

 私はまず、特にこうあってほしいものだと望みたいことを、二つ申し上げます。一つは、常に開かれた教育委員会であってほしいこと。二つ目は、学校教育については現場の声を常に把握し、地域で育つ、地域が育てる学校づくりを進めていただきたいことであります。

 特に今回は、教育条件の整備について質問します。

 旧教育基本法は、戦前・戦中の軍国主義教育とその制度が、日本国民を戦争への道へと駆り立てる大きな力となってしまった反省を踏まえ、1947年に定められました。その第10条は、教育に対する「不当な支配」を禁止するとともに、教育行政の役割を「教育の目的を遂行するに必要な諸条件の整備確立」にあると定めていました。この教育行政の「教育条件整備」的性格について、新教育基本法16条は言及していません。しかし、1976年の北海道学力テスト事件における最高裁判決など、過去の判例では、教育の内容面に対する政治的介入は、たとえそれが教育行政機関であっても、教育の自主性をゆがめる不当な支配にあたる場合があるとされており、教育行政は、教育の内的事項については基本的に指導助言に徹することが求められ、むしろ教育の外的条件整備について積極的に責任を果たすことが求められている。付け加えるならば、学習指導要領は「大綱的な基準である」・・・これが教育法学における基本的な見解です。

 具体的な学校の施設設備の問題について、付け加えます。

 先般、私たち社民・民主の会は、福島県の三春町へ県外視察に行って参りました。

 1980年初頭、「校内暴力」の問題をきっかけに始まった三春町の教育改革は、学校建築というハード面からまず、手をつけました。教科教室制の学校は、全国の注目を集めました。 雑誌「世界」2001年4月号に掲載された長谷川先生へのインタビュー「夢を語る教育改革を」の一部を紹介します。

「学びやすさ」を第一に考えて、つくられたのがこの学校の建物です。時間的なゆとりとともに、空間的なゆとりが豊かな教育実践を作る、そう考えて作られたものです。・・・

 この学校の教室はすべて教科ごとになっていて、生徒は数学の時間は数学室へ、社会の時間は社会室へ移動します。教科室は基本的に壁のないオープンスペースになっています。

 いわゆるクラスルームにあたるのは「ホームベース」と呼ばれる空間で、ここもオープンスペースです。生徒一人ひとりのロッカーがあり、冬はコタツが置いてあります(沢石中学校の場合)。そのほか、校内のあちこちに自習したり談笑したりするスペースがつくられています。

 給食は全校の教職員と生徒が食堂に行って食べます。
 そのほか校舎の中央にある多目的ホールは吹き抜けになっていて、大きな窓から光が差し込みますし、足元は床暖房になっています。・・・

 10年たっても、このホテルのような、博物館のような校舎は相変わらず美しく、これも10年たっても、まだ建て替えられていない質素な町役場と対照的。学校教育に優先的に十分な予算を・・という当時の町民の意気込みが伝わってきました。

 そのほか、チャイムのない学校生活も続いていました。校内放送もほとんどなし。生徒は時計と、昇降口にある連絡ボードを見て行動します。ちょっと大学の雰囲気に似ているといえるかもしれません。

 校長先生をはじめ、熱く教育を語られる先生方。子どもたちも、ゆったりとした雰囲気の中で、落ち着いて学習をしていました。

 「建物には思想がある」という説明を受けました。生徒や先生が変わっても、この校舎のつくりは、生徒が自分で考えて行動するように作られているのです。そういう教育がおこなわれるつくりになっているのです。

 こういう校舎が坂戸にほしい。建物そのものをつくりかえるのは無理でも、「管理しやすい」という発想だけではなく、「いこい」や「生徒の自主性をはぐくむ」という発想で施設設備整備に取り組むことは大切ではないかと感じました。

 以上を踏まえ、次のことについて質問いたします。

 1.新教育長の教育に係る所信、とりわけ教育条件整備の重要性について、お考えをお聞かせください。

 2.具体的に、次のことについて質問します。
  ・教員など、学校を支えるスタッフの人的配置について
  ・職員団体からも要望の出ております「トイレ」の整備について
  ・学校の創意工夫に対する予算措置について
  ・6月議会で「検討する」とお答えいただいた校舎の耐震診断。耐震補強工事の進捗状況について。

最後に障害者福祉行政、障害児教育行政について質問します。

 10年、20年、30年という長いスパンで考えると、障害を持った方、障害を持った子どもたちへの不当な人権侵害は、少しづつ減少してきました。様々な人々の努力、とりわけ当事者が生きる権利を、粘り強く訴え続けてきた成果であると考えます。

   しかし、いまだに差別、偏見が、なくなったとは言えません。

 特に、世情が不安定な時、不景気の時、災害時、センセーショナルな事件が起こったときなどに、普段潜在していた差別意識が顕在化しやすいことは、関東大震災時の自警団による在日朝鮮人殺傷事件など、過去の歴史が示しているところです。

 千葉県東金市の幼女殺人事件の容疑者は軽い知的障害と診断されていました。昨日の朝日新聞によると、障害者の家族や支援者の中には、背景の解明が不十分なまま障害が強調されれば「偏見が助長されかねない」と不安を抱く人もあり、警察やメディアに冷静な対応を求めているとのこと。残念ながら、この心配は杞憂ではないのが、この国の現状です。

 日曜日の、ある民放のニュース番組では、容疑者の小学校時代の卒業文集を紹介し、「小学6年生にしては稚拙な文字」「ごっこ遊びが好き、など幼稚な側面」などという差別的な形容のあと、不安を感じさせるようなBGMにのせて、彼が「やりたいことは赤ちゃんのお世話」と書いていたことを「驚くべき事実」として紹介していました。

 かわいい赤ちゃんの世話をしたいことが、どうして驚くべき事実なのか。表現の端々に、障害者に対する偏見が垣間見られます。彼が小学生の時にいじめられていたという同級生の証言などと合わせて考えるとき、とてもやるせない気持ちになりました。

 もちろん、犯罪そのものは、決して許されるものではありません。

 しかし、人間として周りの人たちに大切にされて育った人は、人を大切にするようになる。ゆがんだ環境で生きることを強いられると、ゆがんだ育ち方をしてしまうということも考えさせられました。

「しらないこと」が差別や偏見を生みます。その意味で、障害者が地域で、共に生き、共に学ぶことの大切さも、共通認識となりつつあります。

 そこで、まず諸施策の前提となる、ノーマライゼーションに基づく障害者福祉行政の基本理念についてお伺いします。

 以上を1回目の質問といたします。